フレンチロックの雄 : Emmanuel Booz / Sandrose/ Pulsar / Tai Phong / Dark Sanctuary



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Emmanuel Booz - Le Jour ou les Vaches ...

 ユーロロックの追求ってのは過去にあまりやったことがなかったんだけど、適当に抜粋して名盤らしきものをアレコレと聴いていた程度。ただ、それも熱中するっていうのでもなくてこういうのもあるのかぁ、って感じで楽しんで聴いていたんだよね。英国モノはもうひたすらとことん聴いて追求していったんだけど、ユーロって情報少なかったし名前覚えられなかったしなかなか難しかったから、ってのもあるかもしれん。考えようによってはユーロの方が一時期だけ盛り上がっていただけなので集中して追求しやすかったのかもしれないけどね。なのでそんなに深く漁っていなかったんだが、ブログ初めてアチコチで目にしてそのうち聴いてみたいのぉ〜と思っていたレコードがエマニュエル・ブーズって人。今の時代に於いてもCD化されていない名盤ってことで、ひとつの興味を惹くんだけど、その分簡単には手に入らないんだろうなぁと。その気になれば簡単なんだけど、どこまでその気になるのか、っていう…。聴いたことないんだからその気になるかならないかわからんし(笑)。ってな感じだったのが、ふとレコード漁りしてたら中古で状態の良いレコードを発掘♪これは〜、ってことで入手して初めて聴いてみました。

 1974年リリースのセカンドアルバム「Le Jour ou les Vaches ...」ってことらしい。ジャケットのインパクトが絶大なので一目で覚えたけど、久しぶりにワクワクしてレジで買い物して家に着くまで楽しみ楽しみって感じでね。なかなかそういう盤って多くないから久々。もちろん速攻でプレーヤーにセットして聴いたさ。いやぁ〜、最初はなんつうのかね、これ、「へ?」って感じ。もっと楽曲的に凄くて展開が激しくて強烈なのを期待していたので、この歌の凄さってのは期待してなかったんだよ。だけど、歌がとんでもない人だったんだな、このエマニュエル・ブーズって人は。やっぱり音楽を言葉で語るのは難しい。ちょこちょこアチコチのレビューをネットで見てたんだけど、基本的に凄さは書いてあるけど何が凄いのかっつうのがよくわかんなかったんだ。ところがこの聴き手にもの凄く訴えかける歌ってのがそのひとつだったってのは驚いた。メロディラインも実は相当インパクトある…、これはフランスだからっていうものも感じるかな。元々シャンソンを歌っていたりした人らしいけど…。

 プログレっつうよりか感情を表現したかったからそのまま表現してみたらプログレというフォーマットが一番似合った、っつうかプログレというフォームが一番表現しやすかった、とか自然にこうなった、ってとこなんだろう。音色の豊かさや情景の美しさってのも表現されていて、決して歌だけではなく全体の作り込みがしっかりと音楽で現れているので名盤と語られるのだろう。ロックかどうかは別として、魂を揺さぶるアルバムであるのは確実。

 まだまだ理解しきれていないし、言葉でも表現しきれていないけど、もっともっと聞き込みたくなるアルバムで、噂の4枚目「Dans Quel Etat J'erre」も入手したくなるね。ただ、しばらくはこの「Le Jour ou les Vaches ...」を何回も聴こうと思う。そんだけ価値あるだろうし、面白そう…、奥深い気がするから。こういうのってあるんだねぇ…。

Sandrose - Sandrose

Sandrose  随分と昔に気になっていて結局買わず仕舞いでそのままになっているというバンドが結構有るんだよね。今更って言うのもあるし、すっかり忘れてたってのもあるし、持ってるけど持ってることを忘れているってのもある(笑)。まぁ、これだけロックの裾野が広がるとしょうがない部分もあるけどやっぱりコレクター的にはよろしくないことなので気を付けなければ・・・と。何の話かと言うと、こないだ久々にプログレッシブ専門店に行った時にあれこれ見ていてその存在を思い出したバンドがあったからだ。

 1972年リリースのフランスのプログレッシブバンド、サンドローズの有名作品「Sandrose」。ホントにね昔からジャケットだけはよく見ていて、どんなんかなぁ〜と気になって居て、あれこれ情報を漁っていると結構ヘヴィーな女性ボーカルで云々・・・というのもあって気になっていたんだけどいつも買うの忘れててさ。んで、こないだようやく手に入れました。普通のCDだけど。

 いやぁ〜、おフランスのバンドの女性ボーカルモノなのでもっとおしとやかな歌声を期待してたんだけど見事に裏切られたね。良い意味でね。こんなにアグレッシヴでソウルフルな歌声のお姉ちゃんが出てくるとは思わなかったから。だってさ、プログレバンドなのでそんなに熱く歌うっていうんでもないじゃん、ってのがあって、やっぱ美しき女性の歌声で・・・とイメージしてたワケさ。そしたらベーブ・ルースのジェニー・ハーンみたいなお転婆ソウルフル系な歌声でガシガシ迫ってくるという見事な歌声。そしてバックはメロトロンをも駆使したプログレッシヴなサウンド。割と繊細な部分も持ち合わせたサウンドで、さすがに名盤と呼ばれるだけあってよく作られてます。ハマリ込むとかなりおもしろいバンドなんだな、と。

 アルバムの中ジャケとか見てるとステージの様子が目に浮かんできて結構アグレッシヴにライブやってたんだろうなぁというような感じ。お姉ちゃんのノースリーブの衣装もなかなかよろしい。結構音的には英国に近い感じなのでその辺好きな人には好まれるんじゃない?期待していただけのことはある音が出てきて嬉しいよね。最近こういう叙情さと野性味を持ったバンドってのが好みなのでそんな中では見事にヒットした往年のバンドです。

Pulsar - Halloween

ハロウィン(紙ジャケット仕様)  今は良い時代だ。何か気になってふっと探してみると何かと手に入ってしまうものなのだ。それはデジタルデータであったりCDだったりアナログレコードだったりするんだけど、いずれにしても何かで聴ける、っていう状況下なんだもん。探しても探しても全然見つからないもの、っていうのはよほどのコダワリがない限りは大体揃う。アイテムやコレクションとしてもものはちょっと別だけど、聴いてみたいというレベルであれば多分数日あれば探せるし聴けるんじゃないだろうか。

 その昔何かでジャケット写真と共に「名盤」として書かれていて、それがフランスのバンドだから当時の自分にはそれほどコレクションの対象にならなかった、というのもあったが探してもなかなか見つからなかったってのもあったと思う。パルサー?ピュルサー?というバンドの三枚目の作品「ハロウィン」で、名盤と言われているもの。

 ジャケットのちょこっとエロティックな雰囲気を見て、どんだけエキセントリックな音が飛び出てくるかと思いきや、意外や意外なソフトなサウンドが全編を占め、まったりと官能的なエロティックさを感じてしまう作品で、なるほど、そういう音だったのかと。刺激的な音色はほぼ皆無に等しく、雰囲気と空気感でまったりと40分の作品を聴かせてくれる音です。ま、フロイドの世界が一番近いかな。メロトロンの荘厳な雰囲気とアコギなんかでの自然な音色を組み合わせた妖しげ〜な感じでね、それでいて結構変拍子なんかももちろん普通に出てくるのでプログレッシブ感はたっぷり。驚く展開なんかはあまり期待できないけど、どこか心に優しい音色が絡んできてホントにまったりとしてくるという不思議な作品。ん〜、ドラムが結構小技効いてて面白いね。

 シンフォニック、っつう部類なんだろうけどヤクのないトリップな世界っつうかな、聴けば聴くほどにのめり込むタイプの音なので英国プログレファンでも受け付ける音。逆にユーロファンからするとちょっと驚く音かもしれない。珍しいしと思うもん。こういうの。

 んなワケでこの三枚目の「ハロウィン」で一旦バンドの歴史は終了しているけど例によって再結成してるのかな。ま、そこまでは手を出してないけど、おフランスの中では貴重なプログレバンドのひとつ♪

Tai Phong - Tai Phong

恐るべき静寂(紙ジャケット仕様)  いやぁ〜、凄い台風が東京直撃でした。それでも見事に遊び歩いていたのでしっかりと帰宅できず、朝まで台風の楽しみをたっぷりと楽しむことになりました(笑)。いや、ま、別にどうというものでもなく凄い風がアチコチのものを吹き飛ばしていて、ビニール傘が何十本も飛散していて結局皆びしょ濡れになったのだな、とか。川の氾濫にはちとビビったけど、そこまで行かずにまずは大丈夫ってことで大型台風の威力をまざまざと認識。しかし川沿いに住んでいたホームレスの人々、見事に一掃されてしまったらしく、これからどうすんのかねぇ?環境的にはマシになるが、そういう人達的にはなかなか厳しいだろうなぁ。ま、このブログを見に来ている人にホームレスはいないだろうが(笑)。

 そんな台風の面白さを表現した…ってのは全然関係なくって、バンド名だけがそれだってことでチョイスしたのがタイフォン。1975年頃のフランスのプログレバンド。これがまたかなり叙情性を持っていてギターもかなり切なくというかテクニックもあるしメロトロンの洪水もあったりして英国プログレ好きな人にはかなり近くて聴きやすいバンド。残念ながらアルバムは3枚くらい出ていないんだけど、やっぱりお薦めはファーストの方かな。メロディーの美しさが凄く印象的で広大なスケールを奏でるかなり浸れるバンド。名曲「Sister Jane」を聴いたらその美しさには誰もが感動〜って思うよ、ホントに。小曲と大作、どちらも緻密にまろやかに聴かせてくれるし、大作に至ってはきちんと展開もしていてね、そこに入魂のソロ!ってのも良い。

 どうやらベトナム人の兄弟がフランスで組んだバンドらしいのだが、こういう叙情的なメロディラインってのは東洋的な部分もあるのかな、それで聴きやすいとか…。日本人好みのメロディ満載のタイフォン、バンド名からして思い付いただけだけど悪くないサウンドで心地良かった。

Dark Sanctuary - L' Etre Las/L'Envers du Miroir

L' Etre Las/L'Envers du Miroir  いつもいつも不思議な音盤ばかりが登場するpapini嬢のブログで紹介されていて非常に気になったので早速ながらあれこれと揃えて聴いてみたバンド、ってのがいくつかあるんだけど、このダーク・サンクチュアリってのはもしかしてこういうバンドってあっても良いよなぁ〜って思ってたバンドそのものだったりする(笑)。

 いやぁ、中世風の雰囲気を醸し出していて聴きやすくてっていうかさ、ゴシックメタルっつうジャンルに出会った時にここまでメタリックじゃなくてもしっかりとシーンで認められるような音になると思うんだけどなぁ、というのがあったワケさ。ナイトウィッシュにしてもまっとうにオペラの声楽を勉強した人が歌っていたし、それってのは多分本格的に歌える人なはずだから別にメタルという形式じゃなくても十分できたことだろうし、ウイズイン・テンプテーションにしても室内楽系の発声だからやっぱりこれもクラシック畑の教育から来ているもので、メタルに拘らなくても良かっただろうし。ただ、シーンに出てくるっていう意味ではああいうメタル的要素を持ってくるってのは斬新で、しっかりしているんだろうなぁ。

 そこでこのダーク・サンクチュアリを見つけたのさ。うん、だって昔だったら、ネットとかなかったら多分見つけていないバンドだと思う。普通に聴いたら中世風声楽というようなものなので、別にロックの分野には登場してこないだろうし、自分の範疇にも入ってこないだろうから。ところがこのバンドの説明ってどこもかしこもゴシックメタルからメタルを取っ払ったもの、みたいに書かれていてさ、それって、自分的にそういうのがあってもよいじゃないかと思ってたもので、聴いてみたいねぇ、と好奇心がうずくのさ(笑)。

 で、聴いた。オススメだったサードアルバム「L' Etre Las/L'Envers du Miroir」。…っつうか多分どのアルバムも今の自分にはそれほど差があるようには聞こえないんだと思うのでどれでも良かったんだけど、やっぱり素直にオススメ品に乗せられてみるんだよ(笑)。

 へぇ〜、ほぉ〜、ふ〜ん…、って感じ。いやぁ、やっぱロックというカテゴリなのか、これは?と思う。耽美的中世的歌姫美声官能的シンフォニック音楽鑑賞。電車の中でiPodで聴くようなものではない。ゆったりとした空間で艶かしく聴くものだなぁ、と。やっぱクラシックの部類に属する方が近いよなぁ…。でもどこかロックだ。その昔メロウキャンドルに出会った時に感じた印象に近い。もっと荘厳というか…、いやぁ、面白いのが世の中にはあるもんだ。ロマンチスト、ナルシストの気が少しでもある人ならハマるような気がする。人と共有する楽しみのある音楽じゃないけど、いいなぁ、こういうの。

 ってなことでまだまだ感性を磨かれる音楽ってのに出会うと実に面白い。うん。感謝。でもこのサードアルバム「L' Etre Las/L'Envers du Miroir」、アマゾンには今ないんだな…。まぁ、とっかかりはベスト盤「Thoughts: 9 Years in the Sanctuary」でもいいんだろうな、きっと。

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